なんとなくうやむや

コミュ障ヲタク大学生、故に笑いはない

一肇/少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語【感想・ネタバレなし】

 

ジャケ写買いした!

なんとなく読みやすそうだなあと。笑

 

 

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あらすじ

二浪の果てに中堅お坊ちゃん私大に入学した、十倉和成20歳。

ある日、彼のボロ下宿の天袋からセーラー服姿の少女が這いおりてきた。少女・さちは5年前から天井裏を住処にしてきたという。九州男児的使命感に燃えた十倉はさちを庇護すべく動きだした。

そしていつしか、自らの停滞の原因、高校時代の親友であり、映画に憑かれて死んだ男・才条の死の謎に迫っていく。映画と、少女と、青春と。

熱狂と暴走が止まらない新ミステリー。

 裏表紙より

 

最初この本を読んだとき、一肇さん世界観が森見登美彦さんに似てるなあなんて思った。

黒髪の清楚で慎ましい女子が出てくる時点でもうそっちにひっぱられるのに、貧乏学生だとか時代錯誤な登場人物とかもう森見登美彦ワールドだよ

 

 

しかしこの本には謎がある。

寄り道はあるものの、才条がなぜ死んだのか謎を解明するという一つの目的を持って物語りは進むため、読みやすい構成だった。

 

 

 

 

主人公、十倉はとにかく悩む。

それはもう本当に「暴想」ってくらいに考える。

凄い悩んで迷走してトンチンカンな方向に走って。笑笑

 

 

 

 

そんな十倉はある日、屋根裏に住む少女に出会う。

少女、さちがまた可愛いんだ!

可愛い!!!!!

黒髪の17歳でしかも性格まで品行方正で奥ゆかしい!欠点なし!!結婚しよ! 

 

 

そしてさちも貧乏で屋根裏に住まわざるを得ない状況。

いやどんな状況だよぶっ飛んでんな笑笑

 

 

さちは普段は一つ屋根の下とはいえ普段は天井裏に潜んでるんだけど、時々下に降りてきて十倉と一緒にご飯を食べる。

その時の描写がとても丁寧で美しいと感じた。

2人の時間はゆっくり穏やかで、十倉が彼女に想いを寄せる心情もよく分かってしまった。ムズムズする!笑

ここのシーンが好き!

 

 

 

 

さて、物語は才条の死に触れていくんだけど、

 

正直才条が出てくるまでが長い!

ミステリーだっていうからメインはそっちだと思ってたら(メインはそっち)、

全然出てこないし、なんか合コン始めちゃうし笑笑

 

最初の方は登場人物を掘り下げる話だと思った方がいい。そんな登場人物多くないしすんなり覚えられるよ。

しかもメインキャラのほとんどが十倉と同宿。で二浪。

 

二浪までは現役だからね。問題ないね(白目)

 

 

 

才条はまあすんごい苛烈な性格で。

「え?死んだの?あいつが??信じられない!」てな感じ。

 

彼の最後に残した映画、『少女キネマ』は途中で終わっていた。が、その作品は素晴らしい出来で、才条は天才だったと言われる。

 

この才条の映画を観た十倉は悩む。

才条はどうして志し半ばで死んでしまったのか。どのようにして死んだのか。

 

 

 

 

 

 

十倉はとにかく考える。身を削って思考を巡らせた。

悩んで悩んで悩んだ末に一つの答えに彼はたどり着く。

 

 この物語の山場

 

彼は「暴想」の果てに「暴走」した。

ここでめちゃくちゃヒートアップしていくよ!

序盤の穏やかな時間があったからこそここが物凄く映えたと思う。

ライトノベルっぽいっちゃぽい。

 

最後の怒涛の追い上げで伏線を回収していく。

ここもまた読んでて気持ちのいいスピードで、

想像出来なかったまさかって真実がヤバイ(語彙力)

 

 

 

構成も文書も読みやすく安定している、それでいて僕にはない語彙力で独特の世界観を作っているなあと思った。

 

読み終わってみれば森見登美彦さんとも全然違いました笑

ごめんなさい笑笑

 

ぜひ!!!